特別車両の画像が出てきたので、今回はその話でも。

主に天皇皇后両陛下が利用するために運転されるお召し列車。陛下が御乗車になる御料車と関係者が乗車する供奉車で構成され、お召し1号編成という特別に組まれた客車を牽引する形で運転されてきた。国鉄の貴賓車としてクロ157‐1も登場し、何度かお召し列車を担当。
21世紀に入ってから、老朽化したお召し車両に変わって登場したのがE655-1である。

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5両で走るE655系。

E655-1は御料車と同じ役割を担う車両だが、特別車両という呼び名になっている。お召し列車運転関連でしか本線走行をする機会はなく、編成を組む時にはE655系の3号車と4号車の間に組み込まれる。E655系以外に組み込むこともでき、E257系、E653系、E657系に組み込んで試運転を行ったことがある。おそらくE655系が検査等で使えないときを想定したものだろう。

通常5両編成のE655系は尾久車両センターに所属するが、この特別車両のみ東京総合車両センターに所属。御料車庫で保存されている歴代のお召し列車車両とともに管理されている。

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特別車両E655-1。

写真は、検査のため、EF64牽引で総合車両製作所へ回送される際の1コマ。通常運転時には編成に組み込まれるため、妻面を見られる機会はめったにない。側面の光沢ある塗装に対してツルツルな妻面が対照的だ。

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特別車両の真ん中にある窪みは、天皇家の菊の紋章を取り付けるためのものだ。お召し列車運転時には、進行方向側の先頭車と特別車両に菊の紋章が取り付けられる。回送やお召し列車前の試運転など、お召し任務以外で紋章が取り付けられることはない。

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表記は妻面に記載されている。
車両の形式のみが振られており、クハやモハのような記号はない。もし形式称号を振るなら、スロに当たるだろうか。
車庫では常に屋根の下にいること、また車両の稼働率が高くないことから、常にきれい光沢がある(もちろん念入りな洗車・清掃のおかげでもあるだろう)。新車のような輝きを放つE655系だが、今年で落成から13年を迎える車両である。

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ブラインドがすべて降ろされている。基本的にお召し運転時くらいしかブラインドは開かず、車中も非公開。

E655系はKATOが模型化しており、特別車両も製品化している。特別車両の車内構造を見るにはKATOの模型を開けてみるくらいしか知る術がない。
KATOの製品化に関しては、E655系のマジョーラ塗装の再現や特別車両製品化まで紆余曲折あったらしく、特別車両は回送仕様(菊の紋章なし)とお召し仕様(菊の紋章あり)の2パターンで製品化されている(回送仕様はイベント限定品)。お召し1号編成や貴賓車クロ157-1も製品化しているKATOはさすが老舗鉄道模型メーカーといったところだろうか。


特別な方法で印刷しているためか、走るとほこりがくっつくとの噂も聞くが...そこは製品を買ってから確かめたいと思う(コロナの影響で金欠であるため購入は先になりそうだが)。





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